自然エネルギー見学会

北杜サイトメガソーラーと北杜市村山六ケ村堰水力発電所

北杜サイト
北杜サイト
 7月24日(火)に立川・生活者ネットワーク主催のバスツアーに参加しました。北杜市の自然環境を活かしたソーラーパネルや水力発電の取り組みについて見学しました。
 中央道からも見られる北杜サイトは、大規模電力供給用太陽光発電所(1840kW)で、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構の委託事業として2006年から5か年の実証研究を行い、2011年に実証研究終了し、その後、北杜市営「北杜サイト太陽光発電所」として、2011年4月からスタートしたものです。研究用ということで、9か国27種類のソーラーパネルが設置され、比較なども行われています。
 また、北杜市村山六ケ村堰水力発電所(320kW)は、2007年に運転を開始しています。
 そして北杜市では、2005年に中学1校に太陽光発電システム(20kW)を設置。2011年には太陽光発電システムを3公共施設(総計40kW)と市立小中学校など22校(総計1MW)へ設置しました。(※住宅1戸は約4kW)
今回のツアーのガイド役を担っていただいた方も、1990年ごろから、ご自分で太陽光発電のためのパネルを設置して、畑のビニールハウスなどにも利用しているそうです。北杜市では住宅用太陽光発電システム設置費補助金も2006年から事業が開始され、住宅への普及も進められています。

昨年の原発事故以降、自然エネルギーへの世の中の関心が高まってきましたが、北杜市ではそれに先立って、自然エネルギーへの取り組みがされてきたということです。北杜市は日本一日照時間が長いこと、豊かな水が山間を流れていて、その落差があること、など、自然環境をうまく利用しています。
環境の異なる東大和市で、北杜市と同じようなメガソーラーや水力発電設備をすぐに導入するということは非現実的なことですが、東大和市に合った自然エネルギーを研究し、広げていくことが、今後、原発に頼らない社会を作っていくためには必ず必要だと私は考えます。しかし、現状は、「お金がない、エネルギー政策は国のやることだ」といわんばかりに、手つかずで、知恵を出し合うこともしていません。太陽光発電設備の設置費用補助も東大和市では行っていません。
エネルギーの地産、地消を進めようと、都内でも小規模な発電システムが増えています。7月からは再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まりました。市民債を利用して公共施設に太陽光発電システム設置し、運用をしている自治体もあります。東大和市では、4月から公共施設(一部施設を除く)のPPS導入がされましたが、エネルギーを作り出すような積極的な施策も進めていかなければならないと実感しました。   (じつかわ圭子)