議会の常識・社会の非常識

 都議会で、不規則発言(ヤジ)による問題は、女性蔑視の人権問題であり、また発言者もさることながら周囲の笑いなどは、まさにいじめの構造そのものです。ひとりの発言者が謝罪し、幕引きをしようとする態度は、根本の解決にはならないと考えます。

  様々な報道の中で、地方議会も同じようなものだ、と言われてますが、東大和市は一体どのような様子か、ということをお伝えしたいと思います。

  これは、あくまで私の受けた印象ですが、議会運営は非常に平等に進められています。ヤジについても、議会の中では多少ありますが、主に「市議会には関係ない問題だから他のところで(国や東京都に)質問しろ」「簡潔に聞け」というように、質問者の意図がわかりづらく長々と発言するような時に不規則発言が多くあります。しかし、それ以外では議員一人一人は議会に関する条例や規則や要綱などの約束事によって、権利を守られています。

  気になる点と言えば、会議中以外のちょっとした会話の中に、セクハラ的な発言をされる方はいます。冗談交じりの何気ない会話ではありますが、根本的に女性蔑視、軽視の考えを持っていたり、女性は家庭で…というような家族観や性的役割を当然のように考えているのだと思うと、暗澹たる気持ちになります。

  東大和市では「男女共同参画都市宣言」を行ないましたが、頭で考えただけの表面的なものでなく、心からそう思えるような社会になってほしいと思います。そうなれば、ヤジを誰が言ったか、言わなかったか、というような犯人探しに終始するようなこともなくなると考えます。

  東大和市議会では9月議会より、インターネットによる議会の映像が配信されます。今まで傍聴に来られなかった方も、議場の様子をパソコン等で見ることができるようになります。ヤジ以外にも「議会の常識、社会の非常識」というようなことがあります。是非インターネット中継をご覧いただき、ご意見をたくさん寄せていただけると議会も変わっていくと思います。議員のための議会ではなく、市民のための議会にしていきましょう。       (じつかわ圭子)