福岡県久留米市内事業所視察

2016年1月21日 14時46分 | カテゴリー: 活動報告

福岡県久留米市内事業所視察 (2016年1月13日 15:00~17:00)

場所 有限会社モク・コーポレーション 小規模多機能型居宅介護「銀の庵・上旗」

  有)モク・コーポレーションは平成2001年から久留米市内でヘルパーステーションとデイサービスを始め、現在では、有料老人ホームや訪問看護ステーションを含め、11事業を展開している。小規模多機能居宅介護は現在久留米市内約40カ所あるが、平成2006年に久留米市内第一号として開設したのが、今回訪問した「銀の庵・上旗」。

 訪問介護などで関わりがあった利用者さんのご家族から借りたという建物は、普通の民家をそのまま利用している。デイサービスの居間と食堂、休憩室、体操などができる場所、お風呂、押入れをリフォームして作ったトイレなど、工夫をされていた。訪問介護とデイサービスを行なっている中で、利用者家族からは宿泊の希望が多かった。小規模多機能の制度ができた時に、ショートステイを兼ね備えた場所をぜひ作りたいと、始めたそうです。

 見学を終えた後、近くのコミュニティーセンターに場所を移し、有)モク・コーポレーション・「銀の庵・上旗」・訪問看護との連携について説明を受けた。

 東京ではなかなか小規模多機能型の施設の件数が増えないが、この制度では事業所の運営が厳しいのではないかという私たちの問いかけに対し、事業の立ち上げの一年間は大変だったが、今では、11事業所のうち一番経営状況がよいとの答えだった。なにより、利用者にとって何が必要かを考えた場合、工夫次第で訪問介護とデイサービスとショートステイを組み合わせられる点がよい、とのこと。私たちはつい、制度が○○だから、どんなサービスができるかと考え、制度に縛られていると感じた。利用者本人にとって何が必要か、必要なことをやっていく、という姿勢は、介護サービスの原点を改めて思い起こさせていただいた。

 平成23年から医療との連携を考えて、訪問看護ステーションや末期がん患者さんが通えるデイサービスなど4つの事業をまとめた在宅医療サポートセンター久留米を開設した。そのため、長期入院して体調を崩してしまうことがなく、通い慣れたデイサービスで療養が可能になったとのこと。

 本当に利用者さんにとって今必要なサービスを提供できることの一つに、「銀の庵・上旗」に常勤でいるケアマネージャーの力も大きい。ケアマネの仕事の他に、普段から利用者さんと関わり、ヘルパーなど直接介護のお仕事もされているため、ご家族や利用者さんが今、必要なサービスを柔軟に組んでいく事ができる点は本当に素晴らしいと感じた。

 東大和市内では小規模多機能型施設の建設予定はあるが、未だに着手されていない。久留米市の人口規模で比較すると11ヵ所ほど、つまり、小学校区に1ヵ所くらいの割合で小規模多機能型施設があることになる。

 介護施設についてはどのような施設がどれほど必要か、制度の側からみるのではなく、利用者のニーズからみていく必要があることがわかった。また、その際に丁寧に、また、柔軟に対応することで逆に重複や無駄な利用を減らすことができることがわかった。24時間365日、医療と介護の連携を実践している事例をみることができ、今後の地域包括ケアシステムの構築に参考にしていきたい。  (じつかわ圭子)