建設環境委員会で審議が行われた2つの陳情について

6月議会で建設環境委員会に付託された陳情は2件。結果はいずれも不採択となりました。(私は21号陳情は反対、22号陳情は賛成しました。)

リサイクルし施設21号陳情:3市共同資源物処理施設建設に関する陳情については、3年前に建設に関する説明会が開かれた後、住民に十分説明し、意見を聞けるよう施設建設地域連絡協議会ができ、これまで、30回ほど開催しているが、説明や理解を深めることが不十分であり、改善を求めるものでした。私は、6月の協議会を傍聴しましたが、確かに議論がさまざまな方向にいったり、進行に問題があると感じました。しかし、質問事項をリストアップしたり、回答を文書で求めたり、工夫して進めている様子もわかりました。行政側も何か情報を隠しているわけではなく、丁寧な回答に努めていることもわかりました。今後は、意見が一致しているところ、対立しているところなどを明確にして、住民側は説明を求めるのか、意見として述べるのかをはっきり区別していくようにするとよいと感じました。また、理解した点や意見が一致しなかった点については順次公表していくなどして、議論が後戻りすることがないように進めていただきたいと思います。

ちょこばす22号陳情:ちょこバス事業に関する陳情については、建設環境委員会が主催して市民の意見を聞く会を開催することを求めたものです。私は賛成をしましたが、多くの議員が反対しました。私は議会として、あるいは、議会の委員会として市民の方の意見を聞くことを当然進めるべきであると考えます。しかし、テーマがちょこバスに限らず、「広聴」に対して、議員の間で考えの差が非常に大きいように感じます。主な反対の方の意見としては、「地域公共交通会議という公募市民も参加した会議での検討を優先する」「市民の方の意見は議員がそれぞれ聞き取り、一般質問などで取り上げればよい」など。

今回の陳情に関しては、不採択になりましたが、議会として「広聴会」(市民の意見を聞く会)が開けるよう、機会をとらえて提案を続けていきます。

私が議会最終日に行なった討論は以下の通りです。

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「28第21号陳情 東大和市は、3市共同資源物処理施設建設に関して市民に対し十分な説明や理解を深めることを前提に計画を進めることを求める陳情」に反対の立場で、「28第22号陳情 ちょこバス事業に関する陳情」に賛成の立場で討論を行います。

まず、第21号陳情については委員会の中で意見を述べさせていただいたとおり、市議会が東大和市に対してできることは、現在行われている住民参加の地域連絡協議会の中で4団体との協議以上のことはないと考えます。十分な説明や理解を深めるためには連絡協議会の工夫や改善を求めます。

次に第22号陳情についてです。ちょこバスに関しては、さまざまな意見が出され、ルートの設定や利用料、また、そもそもちょこバスの運行目的が市民ニーズと合っていないのではないか、という声も聞かれるところです。これまで、議会の委員会主催で意見を聞く会を開催したことはないかと思いますが、意見を聞き、市民ニーズを把握することは必要なことと考えます。これまで議会報告会を行なった時にも市民の方からご意見をいただきました。また、開かれた議会をめざして、議会改革を積極的に行った自治体などでは、テーマを決めて、議会が主催で市民との意見交換会を行なって成果を上げているところも出てきています。 私たち東大和市議会も議会、あるいは本陳情趣旨にあります委員会主催で市民の声を聴く会を開催できれば、市民の声をより市政に反映することができると考えます。ちょこバスに関しては、地域公共交通会議で検討されています。詳細な分析や検討はもちろん地域公共交通会議で行っていただくことですが、多様な市民ニーズを受け止めるためには、議員が個々にではなく、議会として委員会として話を聞くことの意義は大きいと考えます。今回のルート変更・料金改定に対する批判としてではなく、東大和市の公共交通について、市民の側から見れば日常の生活の中での移動手段について、今後どのようなものがあるとよいか、という広い視点で話ができる場の設定を望みます。以上です。                                                       (じつかわ圭子)