宮城県岩沼市被災地を訪ねて
ガレキやヘドロの片付けは時間と労力とお金がかかる・・・
震災から4カ月たった7月13日に、宮城県岩沼市へボランティアに行きました。ボランティアセンターがある場所は津波の被害もなかったようで、日常とあまり変わらない様子でした。ただ、すぐ横には仮設住宅が並んでいました。
海側へ向かうとあるところを境に風景が変わりました。もともとは広大な田んぼでこの時期には青々とした稲が育っているであろうところや、大型のビニールハウスが並ぶところのようだが、今は、田んぼは土のまま所々に物が散乱していたり、廃棄物の山が目に入ってきます。残っている民家もよく見ると1階部分は窓や壁がなくなっています。
私たちは、津波の被害にあった、ある農家のつぶれたビニールハウスの残骸をビニールと鉄の枠に分別する作業をしました。
この日は梅雨が明けていて、炎天下での作業は、はかどらず、休憩をとりながらおこないました。海から運ばれた砂や畑の土に埋まったビニールを掘り起こして取りだすのはとても力がいり、手作業では3人で1日かかってやっと50坪ばかりの土地をなんとか片づけただけでした。
1日だけのボランティアでは本当にわずかなことしかできず、あらためて、津波の脅威と復興の道のりの長さを、身をもって感じました。
津波の被害がなかったところは、ライフラインも整い、お店には物もたくさんありました。一見、まちは日常を取り戻したようにも見えますが、4ヶ月たってもまだ避難所生活をしている方も大勢いて、津波にあった方はすべてのものが流されて、まだまだ落ち着いた生活ができているとはとても言えない状況です。また、津波にあった土地で、再び収穫ができるようになるのにはどれだけの時間と労力と費用がかかるのでしょうか。土地を離れてしまう人もいて、そのような場所が広大な範囲にわたっていることを考えると、まだまだ多くの支援の必要性を強く感じました。 じつかわ圭子