災害時の我が家の水とトイレの備え

これはマンホールトイレ(小金井公園にて)

大災害時の備えとして、大切なのは「水とトイレ」の確保です。今回は、東大和市内の災害時のトイレについてまとめてみました。

まず、災害時のトイレはどのようなものがあるでしょうか。

停電していて水が流せないような場合で、下水道に問題がない場合は、汲み置きした水を流せば水洗機能が使えます。そのためには日ごろから水の汲み置きをしておくことが大切です。

次に建物の倒壊や下水道の破損などでトイレが使えない場合はどうでしょうか。

その場合、簡易トイレと言って、段ボールなど便器代わりの座れる箱状の物に、ビニール袋をかぶせる方法があります。東大和市の備蓄コンテナに備蓄している折り畳み式段ボール製の簡易トイレは、2013年3月末現在702個です。1個の簡易トイレにつき、20回分のビニールが備蓄されています。つまり、約14000回分です。

また、ビニールだけのものもあります。携帯トイレと呼ばれています。家庭で備蓄するには手ごろでしょう。

避難生活が長期化するような場合は設置型の仮設トイレなどが必要になります。こちらについては、災害があった時に他の地域からの応援物資として提供していただく予定です。

また、公園などにマンホールを掘って、上に簡単なトイレを設置するマンホールトイレは、現在市内にある都立東大和南公園のトイレ内に合計4か所設置されています。

 

以上のように、市が備えているトイレは非常に少ないと思いませんか。

 

東京都の被害予想だと、多摩直下地震が起きた時、市内の避難者は2万人を超えると予想しています。それに対して、簡易トイレは1万4000回分です。1人1回さえできません。大災害で、周辺地域がそろって被災した場合、仮設トイレを遠くから運んでくるには時間もかかるでしょう。

トイレの備えについては、市の喫緊の課題です。3月の一般質問の中でもこのことを取り上げ、早急に対処してほしいと要望しました。

 同時に、市民の皆様には現状をしっかり伝え、市民一人一人が備えておかなければならないことを知ってもらう必要があると思います。

 トイレについては、携帯トイレなどを買って備える他に、例えばビニール袋と新聞を使って代用ができると聞いています。

災害が起きた時、「避難所に行けば何とかしてくれそうだ」という考えではなく、我が家ではどのような備えが必要なのか、一人一人が考え、備えることが大切です。全てを行政に任せていては、税金がいくらあっても賄いきれません。まず、我が家の「水とトイレの備え」から見直してみませんか。

じつかわ圭子