第6回生活保護問題議員研修会に参加しました

 来年度から生活困窮者支援法が施行され、本格的に生活困窮者に対する事業が行われていきます。今年度はモデル事業ということで、東大和市でも「そえる」が設置され、対応が始まっています。

  生活保護の問題は、東大和市の保護率は20%を超え、立川市、清瀬市、武蔵村山市につぎ多摩地域で4番目に高くなっています。私はこれまで、市財政のためにも保護率を下げ、就労支援など自立できるような道を積極的に進めるべきだと考えていました。しかし、今回の研修の中で、必要な人が必要な支援を受けられていない現状があることがわかりました。また、その生活保護世帯を支えるケースワーカーの不足の問題も全国的に深刻であることがわかりました。

 生活保護費は昨年度から来年度にかけて3回にわたり、減額されていきます。健康で文化的な最低限度の生活を保障する最後の砦といわれる生活保護が適正に使われなければ、しわ寄せは弱者に及びます。日本の子どもの貧困率は16.3%にもなり、貧困の連鎖が続いています。

 国連社会権規約委員会からも勧告を繰り返し受けている日本の状況をもっと知らせていく必要もあります。また、生活保護についての偏見や負い目を感じているなど、社会的な理解も必要です。不正受給や扶養できる家族がいるけーすなどの問題が大きく取り上げられ、そればかりが目立つようになってしまい、受けたくても周りの目を気にして受給申請を出さないケースもあります。必要な人が受給しているかを表している数値に捕捉率があります。日本では2割ほどですが、EUでは5割を超え、スウェーデンでは8割を超えています。制度がある以上、できるだけ使わせないようにということばかり目を向けるのではなく、必要な方に届くようにしていかなければなりません。  (じつかわ圭子)